舎林の思い


 「舎林」は2004年9月1日に漆専門のギャラリーとして 22人の作り手とともにスタートいたしました。

漆は9000年も前からすでに塗料や接着剤として使われていました。そして21世紀の現代もその美しさ、堅牢性、安全性において 漆以上の塗料はないと言われています。漆は、人にも環境にもやさしい、今の暮らしにふさわしい塗料だと思います。

 たとえば、お食い初めに使った漆の器を大人になってもずっと使い続ける、本物の漆ならあたりまえの事です。きちんと作られた漆器なら修理や塗り直しもいつでも出来ます。良いものを長く使っていただきたい。それが「舎林」の願いです。

 漆は、椀、重箱などの食器から 家具、建築素材に至るまで、幅広く使われています。その用途は限りなく広いものです。

 漆を使ったいろいろなものをご紹介していきたいと思っています。

 「舎林」では漆工房と漆サロンを併設しています。

 工房では漆教室を開きます。塗り、蒔絵、陶磁器の金継ぎなど漆を趣味で楽しみたい方の為の教室です。漆塗りには 漆かぶれ といった高いハードルがあります。漆かぶれは確かにやっかいなものですが、漆の世界はそれ以上に楽しいものです。

 漆サロンはふき漆のフローリングの部屋です。漆器でお茶や食事を楽しみながら、楽しいおはなしが出来ればと思っています。22人の作り手との交流も楽しみの1つです。いつでもお気軽にお立ち寄りください。たくさんの方にお会いできることを楽しみにしています。


舎林 山田冨美子